モンブラン ムーブメント
モンブランの独自ムーブメント
モンブラン Cal.4810/501
「Montblanc Star Chronograph Automatic」コレクションに搭載されている、ETA7750 (Valjoux 7750) をベースにモンブラン独自の改良をしたムーブメントです。モンブラン Cal.4810/401
「Montblanc Star XL Automatic」コレクションに搭載されている、ETA 2892-A2 をベースにモンブラン独自の改良をしたムーブメントです。モンブラン Cal.4810/909
「Montblanc TimeWalker Retrograde Automatic Ref 103095」コレクションに搭載されている、モンブランのムーブメントです。Cal.MB R100
手巻き、ニコラ・リューセックに搭載Cal.MB R200
自動巻き、ニコラ・リューセックに搭載Cal.MB LL100
いわゆるETA 2010年問題でムーブメント供給停止されるため、ETA7750に変わる自社開発のムーブメントが必要になり開発された、自動巻きクロノグラフムーブメントです。
その位置づけは、ETA7750の代替機的な位置付けにあります。直径30mm、暑さ7.9mmのETA7750にたいし、Cal.MB LL100は直径31㎜、厚さ7.9㎜と、ほぼ同サイズです。つまり、ETAを使用していた機械式時計に、ほぼそのまま搭載することができます。
性能面では、ETA7750を大きく上回ります。パワーリザーブは、ETA7750の42時間から、Cal.MB LL100では、72時間になったことです。また、フライバック機能が２つ搭載されています。
問題のお値段ですが、ETA7750は、ハミルトン等の10万円台の機械式時計から、パネライの100万円近くの機械式時計まで搭載されていましたが、現在、モンブランの70万円以上の時計に搭載されています。
Cal.MB LL100（ムーブメント径31mm、厚さ7.9mm）。36石。2万8800振動／時。パワーリザーブ約72時間。部品点数299個。
| Caliber Number | ベースムーブメント | パワーリザーブ | 特徴・改良点 | 搭載機種 |
|---|---|---|---|---|
| Cal.MB 4810/401 | 42 hours | 自動巻き 時、分、秒 日付 上位モデルのみCOSC 21石 28800振動 | ||
| Cal.MB 4810/405 | 42 hours | 自動巻き 時、分、秒 日付 21石 28800振動 | Ref.U0106464 スターワールドタイム GMT オートマティック（ブラック・モデル） Ref.U0106465 スターワールドタイム GMT オートマティック（シルバー・モデル） Ident. Nr: 8469 | |
| Cal.MB 4810/501 | 46 hours | 自動巻き クロノグラフ 時、分、秒 日付、曜日 上位モデルのみCOSC 25石 28800振動 | ||
| MB LL100 | モンブラン自社製 （Manifattura） | 72 hours | 自動巻きクロノグラフムーブメント ムーブメント径31mm、厚さ7.9mm 36石 2万8800振動 部品点数299個 | ref.U010577 |
ETA 2010年問題とは
スウォッチグループである世界最大のエボーシュETA社が、2010年以降、同スウォッチグループ以外にムーブメントの供給はしないとした、スイス機械式時計業界のみならず、世界中の機械式時計業界を震撼させた、今世紀最大の時計業界の問題です。世界の名門機械式時計ブランドの多くは、自社でムーブメントの開発をおこなわない、いわゆるエタブリスールです。
自社で機械式時計のムーブメントをゼロから開発するには、とても１社では負担できない莫大な開発費用と、たとえ開発できても、製造コストを抑えることができず、現在の価格で、機械式時計を供給できなくなってしまいます。このため、多くの名門機械式時計ブランドは、ETAを代表とするエボーシュから、ムーブメントそのもの、またはムーブメントのパーツの供給を受けています。
そのことで、スウォッチグループ代表取締役会長であった故ニコラス・Ｇ・ハイエック氏が、「ETAムーブメントを使うことでスイスの時計メーカーがイノベーションしなくなった。そのため、ETAムーブメントの供給を止めることとした。」として、スイス機械式時計業界に大旋風を巻き起こし、名門機械式時計ブランドのマニュファクチュール化が進みました。
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更新日 2022/9/24
